昨今のデジタル化について

公開日:2023/04/18 10:14
最終更新日:2023/04/18 16:15
これは一個人の意見のため、こんな意見もあるんだなというくらいで流しておいてください。


昨今、デジタル化という言葉をよく耳にします。
普通にこの言葉だけを聞くと、なんかパソコンでなんかするんだなーって感じを想像すると思います。

しかし、「デジタル化」にはさらに大きな野望があるのです。
ここでは、その野望と現状について軽く話していきたいと思います。

デジタル化 とは

僕は、デジタル化するにあたって以下のことが重要であると考えます。少しかぶっている部分もあるかもしれませんが、よりイメージしやすいように書きました。

  • 便利になっていること
  • 効率があがること
  • 複雑なものを単純に扱えること
  • アナログでは使い勝手が悪いものを使いやすくすること
  • アナログのメリットはできるだけ残すこと
  • アナログのデメリットはできるだけ無くすこと
  • 誰も放置しないこと


つまるところ、「アナログのままよりもいい社会になっていること」と言えるでしょうか。

デジタル化の現状

みなさんが「デジタル化」と聞いて真っ先に思い浮かべるのは何でしょうか。
僕が思い浮かべたのは「マイナンバーカード」です。

僕的にはあれは悪いデジタル化の例だと思います。

というのも、あのカードの前提条件としてデジタルがある程度扱える人間である必要があるからです。というのは言い過ぎかもしれませんが、

  • 情報を閲覧するときはスマホが必要。
  • パソコンで見たい場合もICカードリーダーを接続するかスマホの認証が必要。
  • マイナポータルアプリはあるが、起動のたびに認証が必要(子や孫がセットアップして終わり、とはならない。)
  • 保険証を登録するのにもマイナポータルアプリ。そして利用するにもその病院が対応しているのかを調べないといけない。
  • マイナポイントはキャッシュレスOnly


確かに、マイナンバーカードは便利です。
確定申告や年金の手続きなどはオンライン上で完結します。

でも、その恩恵を感じるのは、デジタルがある程度扱える人間だけです。スマホが使えない年寄りの方とかは全く恩恵を感じられません。

それなのに国は"国民全員に作ってほしい"と思っている。

これはデジタル化というか、弱者排除ですかね。

よりよいマイナンバーカードにするには

マイナンバーカードはデジタル化の悪い例と言いましたが、どうすればもっとみんなに愛されるカードになったでしょうか。

作成の手軽さ

まずは、そもそも作ってもらうために。
運転免許証の更新くらい簡単に、市役所に行くだけで写真も撮ってくれて、その場でカードも作ってくれるとよかったですね。
あとは、入力事項も少ないといいです。暗証番号は任意とかでもいいかも。(とられても自分の情報だけだし)

仕組みのわかりやすさ

現状はまだマイナンバーの仕組みが全然整っていない状態です。
保険証はどうなるんだとか、運転免許証は統合できるのかできないのか。マイナポータルでどこまでの処理ができて、どこからはねんきんネットやetaxを使わなくてはいけないのか。etc.
とにかくめちゃくちゃ仕組みが複雑です。

…複雑?そう、デジタル化は「複雑なものを単純に扱える」のが利点なので、これでは本末転倒ですね。

本気でマイナンバーの仕組みを整えるならば、まずは国のシステムを統合することから始めるべきだと思います。

どうデジタル化を進めていくべきか

上記ではマイナンバーカードについて対象を絞っていましたが、ここではもっと一般的に考えてみましょう。

僕が思うに、デジタル化はまず組織やシステムの内部から行うべきだと思います。ほんとに小さなことからで大丈夫です。
例えば手書きのタイムカードを電子式にする。とか、
役所同士の連絡をFAXではなくメールベースにする。などです。

デジタル化をするうえで、必ず大衆の目に触れるような大それたことをする必要はありません。
コロナ感染者数の集計がFAXで行われていたことは有名な話かもしれませんが、これをデジタル化したところで実際にうれしいのは役所の職員だけです。
しかし、デジタル化してしまえば、自動集計が可能になり、より早く正しく感染者数を国民に伝えることができます。

このように、内部を変えれば何かしら外部にも影響があるものです。そしてそれはほんのわずかですが社会に貢献されています。

まとめると、
デジタル化を進めるためには、目に見えない・目にも留めない些細なことをまずは改善していくこと
が重要だといえます。

それで本当にデジタル化できているのか

そこが問題です。デジタルに疎い人間が中途半端にデジタル化を行おうとしても、それはうまくいきません。
必ず専門家の目が必要です。

改善する対象は、ほんのわずかなことかもしれませんが、改善をするときにはありとあらゆることを考える必要があります。
主に考えるべきは「汎用性」です。
汎用性とは、そのシステムにとらわれずに使えることや、拡張しやすいものを作るということです。

1つ1つのパーツに汎用性を持たせて作ることで、それらのパーツをつなぎ合わせることが簡単になります。
こうやってつなぐことでいづれ大きなシステムが出来上がるのです。

この汎用性をおろそかにすると、せっかく作ってもそのシステムはほかの誰も使えないものになります。
マイナンバーの例を借りると、ねんきんネットやe-taxはその省庁のシステムとしてはいいかもしれませんが、汎用性がなくマイナポータルに統合するのは難しくなっていると思います。

どうすれば汎用性が上がるのか。これは経験と知識しかありません。
これからの世界でも通用するような小さいシステム(部品)を作るのは難しいことです。それは専門家のお仕事です。

さいごに

唐突な「さいごに」w

何もまとまってはいませんが、とりあえず僕が思っている「昨今のデジタル化」について思ってみたことを書いてみました。
僕は情報系にいる人間の卵として、デジタル化は推進派ですが、デジタル弱者を置き去りにするのはおかしいと思っています。
なんせ、まだデジタルという概念ができてから100年位でしょうか。
未来の人類を見据えてデジタル化を行うならば、その先は1年後でも10年後でもなく、1000年後を想像して行うことです。

とにかく、この荒れ果てたデジタルの地、ゆっくりと、少しずつ、でもきれいに整地していくことが大事だと思う今日この頃でした。